2010年10月19日火曜日

Peter Merian Haus_Zwimpfer Partner with Donald Judd

 米出身のミニマリストの代名詞でもあるDonald Juddがファサードのデザイン監修に関わった建築。ダブルスキンで、ターコイズブルーのガラスファサード。これだけのボリュームで、しかもシンプルなのに、実際対峙してみるとその表層の表情が不思議とマッシブさを感じさせない。中の空間構成は明快、中庭が線路側と道路側(Nauenstrasse)に取られている。設計は、Zwimpfer Partnerというスイスの大手組織系事務所。

 Basel Bahnhofの近くにあり、Zurich側からBaselに向かうSBBでは、駅に入る直前に右手に見える。個人的には、ドナルド・ジャッドの最後に関 わった作品ではないかと勝手に思っている。「specific object」を読んでいない状態でJuddを語るのはおこがましいかもしれない。けど、スタックで有名になったJuddだけれども、晩年は、木材やコー ルテン鋼などの素材を使い始め、素材の「さび」のような部分に注目し始めていた彼の視点が少し感じられた気がする。


[Project data]
Architect: Zwimpfer Partner
Client: Bauherrengemeinschaft Bahnhof Ost, Basel
Immobiliengesellschaft Bahnhof Ost, Basel
Dates: planning, projection 1986-1993
construction 1994-2000
Location: Basel, Switzerland